■ コーレス骨折とは?
コーレス骨折とは、前腕の**橈骨遠位端(とうこつえんいたん)**に起こる骨折です。特に手をついて転倒したときに多く発生し、高齢者や女性に多く見られます。
■ 主な原因
転倒して手のひらを地面についたとき
スポーツ中の衝突や転倒
骨粗しょう症による骨の脆弱化
■ 症状
手首の腫れ・変形(フォーク状変形)
痛みと圧痛
手首の動かしにくさ
場合によってはしびれ(神経圧迫がある場合)
■ 当院による対応
① 観察・触診・徒手検査
まずは変形や腫れ、圧痛などを確認します。フォーク状の変形がある場合は、コーレス骨折を強く疑います。
② 応急処置(RICE処置)
Rest(安静)
Ice(冷却)
Compression(圧迫)
Elevation(挙上)
③ 整復(骨を正しい位置に戻す)
徒手整復を行い、骨折部を元の位置に戻します。無理な力を加えず、解剖学的整復位を目指します。
④ 固定
整復後はシーネ(副木)やギプスでの固定を行います。約4〜6週間の固定が一般的です。
⑤ 経過観察・リハビリ指導
骨癒合の進行を確認しながら、可動域訓練や筋力回復をサポートします。
■ 注意点
骨折の程度によっては医師によるレントゲン診断や手術が必要な場合もあります。
神経損傷や血行障害がある場合は、速やかに医療機関へ紹介することが重要です。