股関節の痛みについて
股関節(こかんせつ)は、太ももの骨(大腿骨)と骨盤をつなぐ関節で、歩く・立つ・座るなど日常動作に欠かせない重要な部位です。股関節の痛みは、さまざまな原因で生じ、痛む場所や状況によって病態が異なります。
🔍 主な原因
🦴 1. 変形性股関節症(へんけいせいこかんせつしょう)
中高年に多い
股関節の軟骨がすり減り、骨同士が擦れ合うことで痛みが出る
原因は先天性股関節脱臼や加齢変化など
⚡ 2. 股関節唇損傷(こかんせつしんそんしょう)
関節の縁を覆う「関節唇」が損傷
スポーツや繰り返しの動作で発生
動かすと「引っかかる感じ」「カクッとする」
🧍 3. 筋肉・腱の炎症(腸腰筋炎、梨状筋症候群など)
長時間の歩行や無理な動きによる筋・腱の疲労や炎症
特に座っているときや階段の昇降時に痛み
🦠 4. 関節リウマチや感染性関節炎
自己免疫疾患や細菌感染による炎症
朝のこわばりや発熱、全身症状がある場合も
🦴 5. 大腿骨頭壊死(だいたいこっとうえし)
骨への血流が止まり、壊死する病気
ステロイド使用歴や飲酒習慣との関連がある
📍 痛む場所からわかるヒント
痛みの部位 疑われる病態
鼠径部(そけいぶ) 股関節内の異常(変形性股関節症など)
お尻・太ももの後ろ 梨状筋症候群・坐骨神経痛
外側(大転子部) 中臀筋の炎症、滑液包炎
太もも・膝まで痛む 神経の関連痛や関節症の放散痛
🩺 診断方法
レントゲン:骨の変形やすき間の確認
MRI:軟骨や筋肉、関節唇、壊死の有無を確認
血液検査:感染やリウマチのチェック
🧊 治療
保存療法
安静・冷却・ストレッチ
消炎鎮痛剤(内服・外用)
理学療法(ストレッチ・筋力強化)
装具療法
杖の使用や、股関節を保護するサポーター
手術療法
人工股関節置換術(進行した変形性股関節症など)
関節鏡手術(関節唇損傷など)
⚠️ 放置のリスク
歩行困難、骨や関節の変形進行
姿勢や歩き方の崩れ → 腰や膝の二次障害