グロインペイン症候群(Groin Pain Syndrome)は、鼠径部(そけいぶ)=股関節の前内側あたりに慢性的な痛みが出る状態の総称です。特にサッカー選手に多く発症し、「スポーツヘルニア」や「鼠径部痛症候群」とも呼ばれることがあります。
🔍 グロインペイン症候群の特徴
✅ 主な症状
鼠径部(股関節の前面や内もも)の慢性的な痛み
キック動作やダッシュ、切り返し動作で悪化
咳・くしゃみ・腹筋運動で痛むこともある
休むとやや軽快するが、再開で再発しやすい
✅ 主な原因
グロインペイン症候群は「1つの筋肉や関節だけでなく、複数の要因」が絡み合って発症します。
内転筋(ももの内側の筋肉)の過負荷
腹直筋(お腹の筋肉)との連結部の炎症
股関節の機能低下や可動域制限
骨盤のゆがみや不安定性
仙腸関節や腰椎からの関連痛
⚙️ よくある発症パターン
サッカーでのシュート・クロス動作の繰り返し
硬い地面でのトレーニング増加
フィジカル強化中の無理な筋トレや急激な負荷増加
ストレッチ不足や柔軟性の低下
🩺 治療・対処法
🧘♀️ 保存療法(手術をしない治療が基本)
運動休止・安静
股関節・内転筋・腹筋のストレッチ
体幹や骨盤周りの安定化トレーニング(インナーマッスル)
電気治療・マッサージ・テーピングなどによる痛み緩和
フォーム修正・再発予防の運動療法
🏥 医療機関での対応が必要な場合
痛みが長引く(1ヶ月以上)
安静にしても痛みが取れない
運動再開後すぐ再発する
→ 整形外科やスポーツ整形で、MRIや超音波検査を行い、スポーツヘルニアや恥骨結合炎などの鑑別が必要になることもあります。
💡 まとめ
ポイント 内容
主な部位 鼠径部(股関節の前面)
主な原因 筋肉の過負荷・骨盤の不安定性
対象者 サッカー・ラグビー・陸上などの選手
治療法 安静、ストレッチ、筋トレ、姿勢改善など
■ 柔道整復師による評価と対応
① 評価(問診・視診・触診・動作テスト)
股関節の可動域や筋力、圧痛部位の確認
腰椎、仙腸関節の状態チェック
内転筋・腹直筋・腸腰筋の緊張や圧痛の有無を確認
② 保存的療法(施術・処置)
筋緊張の調整:手技療法による内転筋・腹直筋・腸腰筋の緩和
関節調整:股関節・骨盤・腰椎のアライメント改善
物理療法:電気治療、超音波療法などによる痛み軽減
③ テーピング・固定
内転筋のサポート目的にテーピングを活用
必要に応じてスポーツ活動の一時制限
④ リハビリ指導
ストレッチ:股関節・内転筋・腸腰筋・腹筋群
筋トレ:体幹・骨盤周囲筋の安定性向上
動作指導:キック動作の改善やフォーム修正
■ 注意点
単なる筋肉痛とは異なるため、早期の鑑別と介入が大切です
3週間以上痛みが続く場合や、安静でも痛みがある場合は整形外科への紹介を考慮
骨盤内のヘルニアや股関節疾患が隠れていることもあり、精密検査が必要なケースもあります