2025.07.10グロインペイン症候群

グロインペイン症候群(Groin Pain Syndrome)は、鼠径部(そけいぶ)=股関節の前内側あたりに慢性的な痛みが出る状態の総称です。特にサッカー選手に多く発症し、「スポーツヘルニア」や「鼠径部痛症候群」とも呼ばれることがあります。

🔍 グロインペイン症候群の特徴
✅ 主な症状
鼠径部(股関節の前面や内もも)の慢性的な痛み

キック動作やダッシュ、切り返し動作で悪化

咳・くしゃみ・腹筋運動で痛むこともある

休むとやや軽快するが、再開で再発しやすい

✅ 主な原因
グロインペイン症候群は「1つの筋肉や関節だけでなく、複数の要因」が絡み合って発症します。

内転筋(ももの内側の筋肉)の過負荷

腹直筋(お腹の筋肉)との連結部の炎症

股関節の機能低下や可動域制限

骨盤のゆがみや不安定性

仙腸関節や腰椎からの関連痛

⚙️ よくある発症パターン
サッカーでのシュート・クロス動作の繰り返し

硬い地面でのトレーニング増加

フィジカル強化中の無理な筋トレや急激な負荷増加

ストレッチ不足や柔軟性の低下

🩺 治療・対処法
🧘‍♀️ 保存療法(手術をしない治療が基本)
運動休止・安静

股関節・内転筋・腹筋のストレッチ

体幹や骨盤周りの安定化トレーニング(インナーマッスル)

電気治療・マッサージ・テーピングなどによる痛み緩和

フォーム修正・再発予防の運動療法

🏥 医療機関での対応が必要な場合
痛みが長引く(1ヶ月以上)

安静にしても痛みが取れない

運動再開後すぐ再発する

→ 整形外科やスポーツ整形で、MRIや超音波検査を行い、スポーツヘルニアや恥骨結合炎などの鑑別が必要になることもあります。

💡 まとめ
ポイント 内容
主な部位 鼠径部(股関節の前面)
主な原因 筋肉の過負荷・骨盤の不安定性
対象者 サッカー・ラグビー・陸上などの選手
治療法 安静、ストレッチ、筋トレ、姿勢改善など

■ 柔道整復師による評価と対応
① 評価(問診・視診・触診・動作テスト)
股関節の可動域や筋力、圧痛部位の確認

腰椎、仙腸関節の状態チェック

内転筋・腹直筋・腸腰筋の緊張や圧痛の有無を確認

② 保存的療法(施術・処置)
筋緊張の調整:手技療法による内転筋・腹直筋・腸腰筋の緩和

関節調整:股関節・骨盤・腰椎のアライメント改善

物理療法:電気治療、超音波療法などによる痛み軽減

③ テーピング・固定
内転筋のサポート目的にテーピングを活用

必要に応じてスポーツ活動の一時制限

④ リハビリ指導
ストレッチ:股関節・内転筋・腸腰筋・腹筋群

筋トレ:体幹・骨盤周囲筋の安定性向上

動作指導:キック動作の改善やフォーム修正

■ 注意点
単なる筋肉痛とは異なるため、早期の鑑別と介入が大切です

3週間以上痛みが続く場合や、安静でも痛みがある場合は整形外科への紹介を考慮

骨盤内のヘルニアや股関節疾患が隠れていることもあり、精密検査が必要なケースもあります

お悩み解説コーナー一覧へ戻る